出来た!
博士の長年の研究がついに完成しました。
「ついに出来たぞ!『時空移転装置』!」
時空移転装置というのは、思いのままに時と所を移動する装置の事です。
要するにこれ、タイムマシンなんですね。
この装置、猫の着ぐるみで出来ています。リモコンは三味線。
三味線を弾くことでできる時空のひずみに飛び込むには、猫の姿が一番なんだそうです。
あっと言う間に知らない世界、フィヨフィヨ〃 旅がらす
いや、カラスじゃないな、だってこれ猫だもの。
ともかく出来てしまったものはしょうがない。よぉし実験するとしよう。
どこへ行こうかなぁ?と考えて、猫博士、今日は「江戸時代の吉原」へ行く事にしました。
頭の中で「江戸時代、江戸時代」と強く念じながら、猫博士、三味線を弾き始めます。弾く曲は…。

ふっと気がつくと、猫博士、見事に江戸時代に時空移転しているじゃありませんか!
「おぉ!これが吉原の入り口、大門か!よおし!入ってみよう!」
大門をくぐるとそこは仲ノ町。仲ノ町と言ってもただの大通りです。
道の真ん中で一人の男が傘を振り回しています。黒い紋付に赤い褌、背中には尺八を差して
額になぜか紫の鉢巻をしています。猫博士、その男の横を通り過ぎようとすると、
その男ってば、博士の前にぱーっと立ちはだかって
「股ぁくぐれ〜!」
♪股くぐるとは命がけ 鼻の穴 蹴込んでみしょう屋形船 こりゃまた何のこった 助六だ
助六という人、親の仇を探しています。友切丸という刀を持っているのが敵の印です。
吉原を出入りする人に、滅茶苦茶な喧嘩を売りつけ、相手が「もう我慢できない、
切り殺してやる!」と抜いた刀をチェックして、友切丸かどうか確かめようという作戦。
この他に「鼻の穴に屋形船を蹴込んでやろう、こらまた何のこった!」という
喧嘩の売り方もあるというのですが、猫博士、生まれついての喧嘩嫌い。
今日は唄ってごまかす事にしました。
「兄さん、ちょっと待ってくれ、あたしゃただの三味線弾きでさ、今日の所は歌を歌いますから
ひとつ勘弁してくださいよ」猫博士、相手がなにか言おうとするのもかまわず歌を歌い始めます。
サァ〜!修羅場 廓の晩は ヤボは揉まれて粋(すい)となる 間夫の名取 花川戸
恋に焦がれて助六が ありゃサっと ダンナなんだ なんだってんだ あんたなんだ がんばってんだ
この鉢巻 紫さ 煙管の雨 降ってくる やり手ババアは 槍投げる 皆ヤリバヤリバ
(やり手ババア)「誰か呼んだ? ラ・バンバ ラ・バンバ 〃
ふっと気がつきますと 吉原中がもうノリノリです。助六さんも揚巻さんも、
髭の意休に至るまでが、このラ・バンバのリズムに合わせて踊りまくってるじゃありませんか!
猫博士、これ幸いとこの吉原の「さわぎ」に背中を向けて、スタコラサッサと逃げ出しました。

土手八丁をずっと行くとやがて川っぺりに出ます。隅田川です。
「おぉ!これが大川か、いやぁ綺麗だなぁ」猫博士、川に向かって瀧廉太郎の「花」を歌い始めました。

・・・・・・・・

                     続く               ホームへ戻る
博士の時空移転装置
5・6公開稽古


沖縄で一人ぼっちっちだった、
沖縄でお三味線が弾きたい、といったら、村八分にされた、
沖縄で小唄歌ってみたい、といったら、ハブを投げられた、
沖縄で日舞好きっ、といったら、ゴーヤーでずりずりされた
そんな自称「醜いアヒルの子」さりりさんが上京しました。
迎撃・公開稽古と称して、飲めや歌えの集いを開きました♪


                           (撮影:櫛井修)
上流から船がドンブラコッコ、ドンブラコッコと
猪の牙に似ている所から、猪牙舟と言います。
♪猪牙で サッサ〜 行くのは 深川通い
上がる桟橋 あれワイサのサ イソイソと

道の真ん中で一人の男が傘を振り回しています。
この男、黒い紋付を着て、なぜか紫の鉢巻をしています。
股ぁ、くぐれ〜!


LA BANBA!



LA BANBA!


この装置、猫の着ぐるみと三味線で出来ています。
三味線を弾く事によって出来る時空のひずみに飛び込むには、
猫の姿が一番だっていうんですね。

鼻の穴に屋形船を放り込んでやろうか?